院長のコラム第120回 ちゃんとやってよ
久しぶりです。今回は長いですが、申し訳ありません。
第103回全国高校野球選手権は智辯和歌山高校が3回目の優勝で終わりました。
その後の報道で、選手達が[「ちゃんとやりましたよ」とイチローさんに伝えたい]と言い、イチローも「おめでとう」の優勝コメントを寄せていました。
あの事 だなと思いました。
この報道を私が、すぐ理解できたのは、インターネット上のある「youtube」を大会の数か月前に見ていたからでした。
私が「すごいな、感激! なるほど」と思ったyoutubeでした。
紹介します。
Youtubeの名前は【イチローさん、野球人生第2章-高校球児に伝えたかったこと】
2020年12月2日~4日の3日間イチロー選手は智辯和歌山高校野球部を訪問、指導しました。
その時の記録です。
時系列で、テロップも含めてイチロー選手の言葉・教えを記載します。
第一日 見る(のみ)
Iの挨拶:日本一を本気で目指している野球を3日間だけですけど見させていただきます。
イチローの教え① 【限界まで全力で】
『練習量が多いことへの懸念』
I:(守備)練習でボールを投げる数がものすごく多いので、意識しなくても、本能的に最後まで体力が持つように調節してしまうのが人間だと思うので、そういうクセがつかなければいいなと。
*一回、強い球が投げられる限界を!そういう練習をして
イチロー選手がキャッチボール相手に全力で投球、相手の選手が痛くてグラブを外すシーンが記録されています
アナウンサー解説:バッティングでもイチローさんは同じことを感じました。
結果を求めるあまり強く振れていないのです
イチローの教え② 【練習でやらなきゃ、試合でできない】
I:バットをちゃんと振れる、全力で振れるようにしておくことが大事なの。ゲームでは待っているところになげてくれないから練習では少なくとも全力で振れるようにしておかないと、試合ではとてもバットは振れない。
選手 質問:どうして遠くに飛ばすんですか
I:距離がでるのって理由があるの。ちゃんとしたスイングをしてないと出ない。とにかく飛ばす、右中間に飛ばす。
<小休止>
I:キャッチボール、ベースランニング、バッティング練習は、基本中の基本。それができないで、うまくなれない。上にもいけない。
プレッシャーの話をする子が多い。「楽しむ」、ありえないでしょう。プレッシャーの中で結果を残すしかない。そうすれば、立ち向かえる
イチローの教え③ 【考えさせる】
選手たちが『自ら質問し』そして『自ら考えます』
T選手:スローイングで意識していることは何ですか?
I:(投げる際に)胸を見せると力が伝わらなくなる。腕で投げるのには限界があるんだよ(体全体で、フットワークよく)
T選手の言葉:イチローさんは『基本的なこと』と言っているけど、僕たちからしたら初めて聞いたことばかりで、その意見をしっかり取り入れたい。
最期(3日間)に、『指導者として感じたこと』と質問されて
I:教育って大事だなと。教育する側、される側・・される側にとって、指導者は怖い存在でないと教育できない。厳しいだけではだめですよ。愛情があるから成立する。そのバランスが(智辯和歌山は)素晴らしかった。
最終日、選手からお礼の言葉、そしてイチロー選手から『最後のメッセージ』
期待します、ずっとみてるから、ちゃんとやってよ
<花川>基本の大切さを、改めて教えてくれた、すばらしい記録でした
<追伸1>「渋野選手も見たらいいがなー」と思いました。