検査室は検体検査(血液・尿などの検査)、生理機能検査(心電図、超音波などの患者様と直接接する検査)、輸血関連検査を担当しています。検体検査では、正確で迅速な結果報告ができるよう努力しています。また生理機能検査では、患者様への心配りを忘れず丁寧な業務を常に心がけています。
各種の研修会にも参加することによって個々だけではなく検査室全体で最新の知識習得、技術の向上をめざしています。
“地域に根ざした病院の検査室”としてこれからもスタッフ一同努力してまいります。
検査機器の紹介
多項目自動血球分析装置( sysmex XN-1000)
尿自動分析装置( 栄研 US-1200 )
業務内容
検体検査
尿検査
尿は腎臓で血液から濾しとられた老廃物で、採取は簡単ですが、身体の変化を鋭敏に反映する優れものです。
糖尿病・腎炎・膀胱炎・尿路結石などさまざまな症状の診断や治療経過に役立ちます。
血液学的検査
血液中の白血球・赤血球・血小板の数や大きさを測定して貧血や炎症の有無をしらべます。
また、血液の固まりやすさも測定します。
免疫学的検査
血液で、炎症反応やウイルス性肝炎などの感染に関する検査や腫瘍マーカー、甲状腺、副甲状腺ホルモンの検査を行います。 また、鼻やのどを綿棒でぬぐってインフルエンザやマイコプラズマの感染を調べる検査も行います。
生化学的検査
肝機能・腎機能・膵機能・心機能ほか、糖尿病・高脂血症などを示すさまざまな項目を血液からしらべます。
輸血関連検査
高度の貧血や手術では、輸血が必要になる場合があります。
血液型をしらべ、また、輸血を受ける患者様の血液と輸血用の血液製剤とを合わせ、適合したものを使用できるように適合試験(クロスマッチ)をおこないます。
輸血に影響のある抗体をすでに患者様が持っていないかチェックする検査もあります。
生理機能検査
心電図検査
心電図検査とは、電極を体につけて心臓の電気的活動を波形として記録するものです。 不整脈の有無や種類、心筋虚血、心肥大、心筋炎などがあるか 、手術を受けることが可能かなど判断するひとつです。 ホルター心電図検査とは日常生活中24時間連続して携帯用の小型ICカードに 心電図を記録するものです。その後心電計で記録解析します。 普通の心電図では検出できない一過性の異常や不整脈の種類や検出、 出現頻度、持続時間などがわかり、心筋梗塞や狭心症などの診断に有用です。
肺機能検査
肺機能検査とはノーズクリップで鼻をつまみ口で大きく息を吸ったり吐いたりして、肺から出入りする空気の量などを調べます。肺の大きさや働き、気道の広さを見ます。また、手術のための麻酔が問題なく施行できるかどうかを判断します。
超音波検査
超音波プローブを体の表面に当て、対象物から跳ね返ってくる超音波を画像として抽出します。痛みが無く、短時間で検査が可能で被爆のリスクもありません。そのうえ臓器の動きや血流までリアルタイムで観察でき、幅広い検査が可能です。検査室では腹部、頸動脈超音波検査を中心に行っています。
血圧脳波検査
手と足の血圧や脳波の伝わり方を検査して血管の年齢や硬さ、狭窄を調べます。動脈硬化の診断に役立ち、頸動脈超音波と合わせて検査されることもあります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査
SASの代表的な症状として眠っている際に息が止まる、呼吸が乱れる、何度も目が覚めるなどが挙げられます。当てはまる状況が多い場合は口鼻呼吸(気流)、睡眠時の動脈血酸素飽和度(SpO2)、呼吸の停止や減少等を検査、記録し SAS の程度を評価します。