腹膜透析とは
腹膜透析とは腹腔内(お腹の中)に透析液を1回4~8時間貯め、1日数回の透析液交換をしながら腹膜を利用して透析を行います。
透析液にはブドウ糖やイコデキストリンが入っており、これらの物質が体から余分な水分を除去してくれます。
また、透析液をお腹に貯めておくと老廃物が血液から腹膜を介して透析液のほうへ出てきます。
この透析液をお腹の外へ排液することで、体の中から老廃物が除去される仕組みになっています。
腹膜透析の特徴
血液透析と違い月に1~2度の通院でよく、自宅や職場でも治療が可能です。
また、個人差はありますが、血液透析に比べ腎臓の働きを長く保つことができます。
治療は患者様ご自身で行います。
お腹の中に腹膜透析用のチューブを入れる手術が必要です。チューブ出口部の感染や腹膜炎に注意が必要です。
個人差がありますが、腹膜透析ではカリウムの除去がいいため食事制限は緩和されます。
腹膜透析の種類
腹膜透析にはCAPD(自分で1日数回、透析液の交換を行う。)と、
APD(夜間に機械が自動で透析液の交換をしてくれる。)の2種類があります。
ご自身の生活環境に合わせて選択していただけます。
CAPD(Continuous Ambulatory Peritoneal Dialysis)
CAPD:連続携行式腹膜透析
・1日に3~5回の透析液交換(バッグ交換)をします。この交換は基本的には患者様本人やご家族の方に行っていただきます。
・1回の交換にかかる時間は20分~30分程度です。
・1回の貯留時間は3~8時間と個人差があります。
・朝・昼・晩生活に合わせてバック交換のタイミングを選んでいただけます。
バック交換のタイミング以外は普段と変わりなく生活していただけます。
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APD(Automated Peritoneal Dialysis)
APD:自動腹膜透析
・夜間就寝中に機械が自動でバック交換を行ってくれます。
・昼間は比較的自由に生活を送ることができます。
・治療時間は8~10時間程度です。
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