院長のコラム第84回 安心
自省をこめてー丁寧な説明は「安心」を与えます
先週遅い夏休みをいただきました。数年前の旅の時は、期間も3日と短く、愛犬「ふく」も今よりは元気でしたので、ペットショップに預かってもらいました。今回は1週間の旅に出かけるため、「ふく」を近くの動物病院に預けました。人間世界のショートステイで、安心して出かけました。
ここ1年、私たちの目に「ふく」の衰えがはっきりと映り始めています。脚は弱く、とぼとぼ歩きで、よろつき、転倒しそうになることもあります。階段を上がることはできますが、降りることが出来なくなってきました。昔は雷が聴こえてくるとおろおろとし、落ち着きがなくなり、動き回っていましたが、最近はそれもなく、耳も聴こえていないのではないかと思わせます。玄関の戸を何度も繰り返し掻き、「外へ出せ」「中に入れろ」と言っているようで、認知症になってきているのだと、勝手に思っていました。そして、1日中眠っている(死んでいるんじゃあないかと覗き込みます)日々でした。今15歳ですから、人間で言えば100歳近くだから当然といえば当然と思います。
さて1週間の旅を終えて、「ふく」を迎えに病院に行きました。
その時、病院の方が優しく、丁寧に話してくれました。
- 「ふく」は認知症ではない。食事時間には、欲しいと意思表示する
- 脚は弱っているが、老犬の典型的歩き方である
- 心臓は悪くない
- 白内障はあるが見えている
話を聞いて「よかった、安心」と思いました。特に心臓は悪くないと言われると安心します。専門家からの話で、今の「ふく」は健康老犬なんだと確信し、その目で「ふく」を見ますと、元気に見えるから不思議です。1日中寝ていても心配でなくなりました。
<追伸>
「犬の認知症検査はどうやってするのかなー」てな不謹慎な思いは、この際オミットです