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コラム

院長のコラム第40回 いま一度 ルーティン

ルーティン(routine)を英和辞書でひきますと、「毎日のようにしていること。日常の仕事。日課」とあります。これを読んだとき私が思い起こした言葉は「勤行」でした。毎日時間を決めて仏前に読経や回向をすることです。仏教徒にとって、日課です。

山陽新聞11月16日(月)のメディカの記事のキャッチコピー<転倒は「命の黄信号」><五つの習慣で予防を>に目が留まりました。武藤芳照・日体大総合研究所長の講演の要旨でした。演題名は「転ばぬ先の杖と知恵~高齢者の転倒・骨折・寝たきりを防ぐために」です。先生は日本転倒予防学会理事長も務められています。転倒予防教室を日本で最初に始められ、よい成績を発表されて来ておられます。

内容を、要約し紹介します

転倒死は年間約7千人で、交通事故死の約6千人を上まっており、転倒死も社会全体で対策に取り組くめば、交通事故死と同じように、減らしていける。転倒の原因は三つある。年齢、病気(薬)と運動不足。薬が5種類以上だと転倒の危険が高まるとの報告がある。
過去1年間に転んだことのある人が次の1年に転ぶリスクは5倍という。

では転ばないための5つの習慣は、

  1. 頑張らない運動で体を動かそう 
  2. 日光浴をしようー骨粗鬆予防
  3. 無理なく運動を続けよう 
  4. 足の裏の感性を磨こうーぞうりを履こう
  5. もっとこまめに水を飲もう です。

運動に関係した①は、暮らしの中で体を動かすこと。掃除とか新聞を取ってくるとか、小さな積み重ねが大切。そして③はかかと立ちや、つま先立ち、腰掛けて、ももあげ。片足立ちのバランス訓練など、日々の小さな運動、その継続の大切さ強調されています。

要旨の最後に、<アリストテレスの「生きていることは動いていること」>を引用されています。

日課として小さな運動を取り入れ、継続すること、すなわち「ルーティン」の大切さを改めて確認した記事でした。

<追伸>「歯磨き」「腰みがき」「脚みがき」の運動を、さらに広めて行きたいと思います。