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コラム

院長のコラム第13回 冬の朝

指先の  冷たさで知る  氷点下

この句は数年前の冬、寒い朝の時につくったものです。
寒い朝、散歩に出かけると、手袋をしていても指先が冷たく、痛くなります。0度程度では冷たさ・痛さは軽く、散歩中に温まってきます。氷点下4度ですと、散歩中冷たい・痛いままです。
さて、皆さんは、寒さ以外に、“冬を感じるもの”にどんなものを思いますか?
私が散歩を想像しながら、思いつくままに挙げてみます。服装(ニットの帽子、マフラー、ネックウオーマー、手袋、ウインドブレーカー)、吐く息の白さと長さ、路上駐車のフロントグラスの氷結、枯れ葦、鴨の渡来、赤鮮やかな南天、枝だけの栴檀のシルエット、・・・・。今回、冬日の影で小さな発見をしました。

私は平日4時起床、その後散歩します。当然、あたりは真っ暗です。陽光の人影はできません。年末の休日、前夜の酒のせいで起床が遅く、8時半過ぎに散歩に出かけました。日の出から1時間以上経過していますが、太陽の位置は低いところにあります。寒い快晴の朝で冷え込みが強く、路上の車のフロントグラスには氷結が起きていました。吐く息は白く、1m弱の長さです。いつもの第一勤行(トレーニング)の場所で、手足を伸ばす運動をしている時、自分の影が道路(立つ位置と同じ平面)に映り、約5mぐらいあるのに気づきました。次の勤行の場所は、田んぼの傍です。そこでも勤行を始めました。田んぼは、私が立つ道路よりも低い(約1m弱)ので、影の長さは10m余の感じになります。田んぼには霜が降り、一面が白で、影も鮮明です。手足を伸ばす運動をしていると、さながら影が霜田で踊っているように見えます。面白く、嬉しくなりました。ふく(愛犬)の影は、猪に見えます。今までなんとなく見逃していたことを発見して、心が温かくなりました。

霜の田に  10m余の   影踊る
ふく猪  私は巨人  冬の朝

<追伸>
影は電燈、街灯、車のライトでもできます。
長い影、短い影、濃い影、淡い影、いろいろあります。
楽しんでみてください。